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犬がごはんやおもちゃを守って唸る|リソースガーディングに叱らないで向き合う

対象の目安: 全ライフステージ

カエデしつけ・散歩担当
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犬がごはんやおもちゃを守って唸る|リソースガーディングに叱らないで向き合う

ごはんを食べているときにそばを通ったら、低く「ウーッ」と唸られた。お気に入りのおもちゃを片づけようとしたら、体を固くして食器やおもちゃに覆いかぶさった。ソファやベッドで寝ているところに近づくと歯をむいた——こうした行動は「リソースガーディング(資源を守る行動)」と呼ばれ、決して珍しいものではありません。

ショックを受けて「うちの子が悪い子になってしまった」と感じる飼い主さんは多いのですが、犬の側から見ると、唸りは「これ以上近づかないで」という、噛む前の精いっぱいの警告です。この記事では、唸りを叱らずに、犬も人も安全に暮らすための考え方と具体的な手順を整理します。

リソースガーディングとは何か

リソースガーディングは、犬が自分にとって価値のあるもの(資源)を、人やほかの動物から確保しようとする行動の総称です。守る対象は食べ物だけではなく、おもちゃ、ガム、拾ってきた靴下やティッシュ、寝床やソファ、さらには「飼い主のそば」という場所そのものであることもあります。

この用語の定義については、獣医行動学の専門家を対象に意見を集めた研究(Jacobs et al., Frontiers in Veterinary Science 2018)があります。この研究では、専門家の多くが「所有性攻撃行動(possessive aggression)」より「リソースガーディング」という呼び方を支持し、次のような定義案が示されました。

The use of avoidance, threatening, or aggressive behaviors by a dog to retain control of food or non-food items in the presence of a person or other animal. (人やほかの動物がいる場面で、食べ物または食べ物以外のものの支配を保つために、犬が回避・威嚇・攻撃的な行動を使うこと)

ポイントは、リソースガーディングが「攻撃」だけを指す言葉ではないことです。専門家たちは、この呼び方のほうが「価値あるものを守りたい」という動機が伝わりやすいと評価していました。

守り方は大きく3タイプ

同じ研究チームの一連の調査では、資源を守る行動は次の3つの型に整理されています。飼い主さんが「攻撃」と認識するのは3つ目だけですが、実際にはその手前の型も同じ気持ちの表れです。

具体的な様子見落としやすさ
早食い型人が近づくと食べるスピードが急に上がる、飲み込むように食べるとても高い。「食いしん坊」で片づけられがち
回避・ブロック型食器の上に覆いかぶさる、体で隠す、くわえて別の部屋へ持ち去る高い。「照れている」「遊んでいる」と誤解されやすい
攻撃型体を固める、じっと見る、唇をめくる、低く唸る、歯を当てる、噛む低い。ここで初めて相談されることが多い

3つの型の分類と定義案は、Jacobsらの専門家意見研究(Frontiers in Veterinary Science, 2018)および同チームの飼い主横断調査(Preventive Veterinary Medicine, 2018)に基づく整理です。日本語での解説は「子犬のへや」の記事も参考にしました。

犬にとっては「正常な行動」

ASPCA(アメリカ動物虐待防止協会)は、資源を守ること自体について「Guarding possessions from humans or other animals is normal behavior for dogs.(人やほかの動物から所有物を守るのは、犬にとって正常な行動である)」と明記しています。野生下では、食べ物や休む場所を確保できる個体のほうが生き延びやすかったのだから当然、という説明です。そのうえで、人と暮らす家庭犬では、とくにその行動が人に向けられる場合に望ましくないとしています。ただし同協会は続けて「In many cases, food guarding doesn't need to be treated.(多くの場合、フードガーディングは治療を必要としない)」とも述べており、飼い主が現実的な安全策を取ることで問題なく暮らしている家庭が多いことも紹介しています。

つまり、唸る犬は「性格が悪い」わけでも「飼い主を下に見ている」わけでもありません。「取られるかもしれない」と感じて困っている、というのが出発点です。

メモ

かつて広まった「権勢症候群(犬が人の上に立とうとしている)」という説明は、現在の獣医行動学では家庭犬の攻撃行動の説明として当てはまらないとされています。RSPCAも「Asserting dominance(自分の優位を示す)」は時代遅れの考え方だと述べています。

唸りは「噛む前の警告」。叱って消してはいけない

唸られたとき、とっさに「コラッ!」と叱ってしまった経験のある方は多いと思います。その場は静かになるので効いたように見えますが、これがいちばん避けたい対応です。

RSPCAは、犬の攻撃行動について次のように説明しています。

Punishing a dog for showing small signs of aggression, such as growling, may stop it. However, if they have no way of showing that they feel under threat they will hide their emotions until they can't contain them any longer, resulting in what appears to be 'unpredictable' aggression, where the dog misses out all the lower communication and goes straight to biting.

要点は「唸りという小さなサインを罰で止めることはできる。しかし脅威を感じていることを示す手段を失った犬は、我慢の限界まで感情を隠し、低い段階のコミュニケーションをすべて飛ばして、いきなり噛むようになる」ということです。唸りが消えたのではなく、警告灯だけを外した状態になってしまいます。

注意

唸ったときに叱る・叩く・押さえつける・マズルをつかむといった対応は避けてください。RSPCAは「Telling a dog off will be seen as a punishment(叱ることは罰として受け取られる)」とし、すでに緊張している犬をさらに追い詰め、唸りから噛みつきへ一気に進ませてしまうことがあると説明しています。日本でも、獣医行動診療科認定医の奥田順之獣医師が、叱責を繰り返された犬は「唸っても意味がない」と学び、前触れなく攻撃するようになることがあると解説しています。

米国獣医動物行動学会(AVSAB)は2021年の声明で、罰や不快刺激を使う方法(aversive methods)について「should not be used in canine training or for the treatment of behavioral disorders(犬のトレーニングや行動学的問題の治療に用いるべきではない)」とし、攻撃行動を示す犬についても「There are no exceptions to this standard(この基準に例外はない)」と述べています。罰による副作用として、不安の増加、恐怖に関連した攻撃性、回避、学習性無力感が挙げられています。

ガムを噛んでいるときに唸られて、つい大きな声で叱ってしまっていました。しばらくすると唸らなくなったので直ったと思っていたのですが、ある日いきなり手を噛まれました。あとから「唸りを消してしまっていただけだった」と知って、本当に反省しました。
4歳のミックス犬と暮らす飼い主

初期サインを読み取る

唸りや歯をむく行動は、実はかなり後半の段階です。その手前には、もっと静かなサインが並んでいます。ここで気づいて距離を取れれば、犬は「唸らなくても伝わった」と学べます。

  • 体が急に固まる(フリーズする)、動きが止まる
  • 食器やおもちゃの上に覆いかぶさる、体で隠すような姿勢になる
  • 食べるスピードが急に上がる、飲み込むように食べる
  • 白目が三日月形に見える(ホエールアイ)、顔は前を向いたまま目だけでこちらを追う
  • 耳を後ろに倒す、口を固く閉じる、鼻にしわを寄せて唇をめくる
  • 低い声で唸る、歯を見せる

RSPCAは、あくび・舌なめずり・視線をそらす・顔をそむける・耳を下げる・体を低くするといった穏やかなサインも、「やめてほしい」という同じ意図の表れだと説明しています。これらが無視され続けると、犬はより強い表現へと段階を上げていきます。

ヒント

サインに気づいたら、そのまま静かに距離を取ってください。「言うことを聞かせないと」と踏み込む必要はありません。距離を取ることは負けではなく、犬に「サインは通じる」と教える大切なやりとりです。

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家庭でできる5つのステップ

いきなり訓練から入ると、かえって危険な場面を増やしてしまいます。順番が大切です。

  1. 1

    安全を確保する

    まず、噛まれる場面を作らないことが最優先です。守っているものには手を出さない、食事中は近づかない、無理に取り上げない。ASPCAも「They never attempt to take away stolen or scavenged food from their dogs.(拾い食いした食べ物を取り上げようとしない)」という管理だけで安全に暮らしている家庭が多いと紹介しています。
  2. 2

    記録をつける

    いつ・何を・誰に対して・どのくらいの距離で唸ったかを、数日から2週間ほどメモします。「ガムのときだけ」「夫にだけ」「ソファの上だけ」など条件が絞れると、対策も相談も一気にやりやすくなります。動画があれば、専門家に見てもらう際にとても役立ちます。
  3. 3

    環境を管理する

    高価値のものを出しっぱなしにしない、食事はクレートの中や別室で落ち着いて食べられるようにする、拾い食いしやすいものを床に置かない。環境を整えるだけで、守る場面そのものを減らせます。
  4. 4

    交換(トレード)を練習する

    価値の低いおもちゃで、「くわえているものを離したら、もっといいものがもらえる」経験を積み重ねます。飼い主横断調査でも、「ダセ(離せ)」を教えていることは、攻撃を伴う資源防衛が少ないことと関連していました。いきなり本命のガムで試さず、犬が平気なもので成功体験を作るのがコツです。
  5. 5

    少しずつ距離を詰める

    ここまでが安定してから、「人が近づくと良いことが起きる」関連づけに進みます。ASPCAは、離れた場所からおやつを投げ入れることから始め、一歩ずつ近づく7段階の手順を紹介しています。どの段階でも、犬がリラックスして食べられることが次に進む条件です。

ヒント

交換の練習では、犬が持っているものより明らかに価値の高いおやつを用意します。ASPCAは「your dog will learn that people approaching his food bowl bring even tastier food(人が食器に近づくのは、もっとおいしいものを持ってくるときだ、と犬が学ぶ)」と説明しています。取り上げるのではなく、足していくイメージです。

環境管理の点検リスト

  • ガム・骨・ぬいぐるみなど、特に執着するものを出しっぱなしにしていない
  • 食事は落ち着いて食べられる場所(別室・クレート・仕切りの内側)で与えている
  • 多頭飼いの場合、食事の場所と時間を分け、食べ終わるまで顔を合わせない
  • 食べている最中に食器を下げたり、手を入れたりしていない
  • 犬が拾ってきたものは追いかけず、別のおやつやおもちゃで気をそらして回収している
  • 寝ている犬・休んでいる犬には触らず、名前を呼んで起きてから接している
  • ソファやベッドで唸るなら、その場所を一時的に犬用スペースから外している
  • 家族全員が同じルールを共有している(特に子どもと来客)

やってはいけない対応

注意

「食器に手を突っ込んで、取り上げても平気なようにする」という昔ながらの練習は、現在は勧められないことが多い方法です。ASPCAは「Do not punish or intimidate your dog when he guards food.(守っているときに罰したり威圧したりしない)」と明記し、力で取り上げて優位を示すやり方は「dangerous and unnecessary(危険で不要)」であり、かえって資源防衛を悪化させ、犬との関係を損なうことがあるとしています。

避けたい対応を整理すると、次のようになります。

  • 唸ったら叱る・叩く・押さえつける・マズルをつかむ。警告を消してしまい、前触れのない咬傷につながるおそれがあります。
  • 食べている最中に食器を下げる、手を入れて取り上げる。飼い主横断調査では、食事中に食器を下げる習慣が、より重度・高頻度の資源防衛と関連していました。
  • くわえているものを追いかけて奪う。追いかけっこは犬にとって刺激的で、守る気持ちをさらに強めます。
  • 「慣らすため」に何度もわざと近づく。段階を踏まないやり直しは、犬にとってただの脅威の反復になります。
  • 家族によって対応がばらばら。ある人は取り上げ、ある人は放置、という状態では犬が予測を立てられません。

「食器を下げる習慣が資源防衛の重症度・頻度と関連していた」という点は、Jacobsらの飼い主横断調査(Preventive Veterinary Medicine, 2018)の報告に基づきます。ただしこれは横断調査であり、どちらが原因でどちらが結果かを断定できるものではありません。あくまで「積極的に勧める根拠はなく、避けておくほうが無難」という位置づけで捉えてください。

なお、まだ資源を守る様子がまったく見られない子犬・成犬に対しては、ASPCAは予防として、手からごはんを与える、食器で食べている最中においしいものを足す、といった練習を紹介しています。ただしこれは「取り上げる」練習ではなく「足す」練習です。すでに唸っている犬に自己判断で行うことは勧められていません。

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子どもや多頭飼いの家庭で特に気をつけたいこと

ASPCAは、資源を守る犬と子どもが同居している状況について「the situation becomes unacceptably risky(受け入れがたいほど危険な状況になる)」と踏み込んだ表現をしています。理由は、子どもは犬の警告サインを読み取りにくく、犬の近くで予測しにくい動きをしやすいからです。同協会は、家庭内の子どもに対して食べ物を守る様子がある場合には、同協会が紹介している練習を18歳未満の子どもに行わせないよう明確に注意し、攻撃行動の対応経験がある専門家に助けを求めるよう勧めています。

子どもがいる家庭では、次の点を家族のルールにしておくと安心です。

  • 食事中・ガムを噛んでいる最中の犬には、絶対に近づかない・声をかけない
  • 犬が何かをくわえて逃げても、追いかけない。大人を呼ぶ
  • 犬のクレートや寝床は「入ってはいけない場所」として扱う
  • 犬と子どもだけにしない。短時間でも仕切りやゲートで空間を分ける

多頭飼いの場合は、食事の場所と時間を分けるのが基本です。食べ終わったあとの空の食器や、片方が残したおやつをめぐって衝突が起きることもあるため、食器はすぐに片づけます。留守番中は、おもちゃやガムを出しっぱなしにせず、直接接触できない状態にしておくと安全です。

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1頭がガムを持っているともう1頭が近寄り、そのたびに緊張が走っていました。トレーナーさんに相談して、ガムは必ず別々の部屋で、時間を決めて与えることにしたら、日常の張り詰めた感じがずいぶん消えました。「仲良くさせる」より「取り合いの場面を作らない」ほうが先だったんですね。
2頭の小型犬と暮らす飼い主

医学的な背景が隠れていることもある

行動の変化には、体の不調が関わっていることがあります。壱岐動物病院の解説では、攻撃行動の原因として、葛藤・恐怖・縄張り・所有・食物関連・遊び・母性などのほか、疼痛(関節炎など)、脳の疾患(てんかん・水頭症・脳腫瘍など)、内分泌の病気が挙げられています。ぎふ動物行動クリニックの奥田順之獣医師も、攻撃行動を「しつけの問題」と決めつけずに、まず身体疾患の関与を確認することの重要性を述べています。

RSPCAも「Aggression can be a sign that your dog is not well.(攻撃行動は体調が悪いサインであることがある)」として、まず獣医師に診てもらい、健康上の問題がなければ行動の専門家を紹介してもらう流れを勧めています。

とくに次のような場合は、行動の相談の前に、まずかかりつけの動物病院で体のチェックを受けることをおすすめします。

  • これまで唸らなかった子が、急に唸るようになった
  • 触られると嫌がる場所が決まっている(耳・腰・足先など)
  • 高齢になってから始まった、夜間の様子や生活リズムも変わってきた
  • 食欲・歩き方・寝る姿勢など、行動以外にも変化がある

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専門家に相談する目安

危険

実際に歯を当てた・噛んだ、家族の誰かが身の危険を感じている、子どもや高齢者が同居している——こうした場合は、家庭での練習を試す段階ではありません。すぐに接触が起きない環境管理に切り替えたうえで、動物病院(できれば行動診療を行う施設)や、攻撃行動の対応経験があるドッグトレーナーに相談してください。ASPCAも「If you think your dog is likely to bite you, please do not attempt to resolve his resource guarding on your own.(噛まれる可能性があると思うなら、自力で解決しようとしないでください)」と明確に注意しています。

日本では、2000年に発足した日本獣医動物行動研究会を前身として2025年に設立された一般社団法人日本獣医動物行動学会が、2013年から「獣医行動診療科認定医」の認定制度を運営しており、行動診療を行う施設の地域別一覧も公開しています。近くに専門施設がない場合でも、かかりつけの動物病院に相談すれば、紹介や連携をしてもらえることがあります。

トレーナーを探す場合は、罰を使わない方法(報酬ベース)で対応しているかを事前に確認してください。AVSABは、チョークチェーンやプロングカラー、電気ショックカラー、大声や威圧、アルファロールのような力による矯正を避けるべき手法として挙げています。

メモ

相談時には、記録しておいたメモや動画が大きな助けになります。「いつ・何を・誰に・どのくらいの距離で・どのくらいの強さで」が分かるだけで、対応の組み立てが変わります。

よくある質問

唸ったら無視していいのでしょうか。
「無視」ではなく「静かに距離を取る」が適切です。唸りは『それ以上近づかないで』という警告なので、そのまま近づき続けると咬みつきに進むことがあります。いったん離れて犬を落ち着かせ、あとから記録をつけて条件を整理してください。叱らないことと、放置してよいことは別です。
子犬のうちから食器に手を入れる練習をしたほうがいいですか。
取り上げる練習は現在は勧められないことが多い方法です。ASPCAは資源防衛の予防として、手からごはんを与える、食べている最中においしいものを食器に足す、といった『足す』練習を紹介しています。すでに唸る様子がある場合は自己判断で行わず、専門家に相談してください。
家族のうち特定の人にだけ唸ります。なぜですか。
犬は相手ごとに経験を積み分けます。その人が過去に取り上げたことがある、動きが大きい、声が大きいなど、犬から見て脅威になりやすい条件がある場合があります。ASPCAも『ある人が食器に近づいて平気だからといって、別の人でも平気とは限らない』として、練習は一人ずつ最初からやり直すよう説明しています。
唸られたその場では、どうすればいいですか。
落ち着いて動きを止め、視線を外し、ゆっくり距離を取ります。無理に取り上げようとしたり、覆いかぶさったりしないでください。どうしても回収が必要なものは、別の部屋におやつを投げて犬を移動させ、その間に片づける方法が安全です。
唸る犬でも一緒に暮らし続けられますか。
多くの家庭が、環境管理と段階的な練習で安全に暮らしています。ASPCAも、食事を別室にする、十分な量のフードを与える、拾い食いしたものを取り上げないといった管理だけで問題なく暮らしている家庭が多いと紹介しています。ただし子どもがいる場合や咬傷が起きている場合はリスクが高いため、早めに専門家と一緒に進めてください。
去勢・避妊をすれば唸らなくなりますか。
RSPCAは、すでに攻撃行動を学習している犬では、去勢によって改善するとは限らず、形によっては悪化するという指摘もあると説明しています。手術を検討する場合は、まず原因についての専門的な評価を受けてから判断することが勧められています。

まとめ

ごはんやおもちゃ、寝床を守って唸る行動は、犬にとって異常なものではありません。ASPCAが「normal behavior for dogs」と述べるとおり、価値あるものを確保しようとするのは自然な行動レパートリーです。そして唸りは、噛む前に犬が出してくれている最後の警告でもあります。

だからこそ、やるべきことは「唸りを消す」ことではなく、「守らなくても大丈夫」と感じてもらうことです。まず安全を確保し、記録をつけて条件を整理し、環境を管理して守る場面そのものを減らす。そのうえで、取り上げるのではなく足す・交換するという形で関連づけを変えていく。この順番を守るだけでも、日常の緊張はずいぶん和らぎます。

叱る・叩く・押さえつける・食器に手を突っ込むといった対応は、警告を奪い、かえって危険を高めます。すでに歯を当てている、子どもや高齢者がいる、急に始まった——そんなときは、家庭だけで抱え込まず、かかりつけの動物病院や行動診療科、罰を使わないトレーナーに早めに相談してください。唸ることは、あなたの犬が「まだ話し合おうとしている」しるしです。そのサインを、大切に受け止めてあげてください。

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出典・参考

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