犬を飼うと年間いくらかかる?令和7年(2025年)最新調査でわかる飼育費用の目安

犬を迎えたいと考えたとき、しつけや暮らしの準備と並んで気になるのが「実際にお金がどれくらいかかるのか」ではないでしょうか。一般社団法人ペットフード協会は2025年12月19日、毎年実施している「令和7年(2025年)全国犬猫飼育実態調査」の結果を発表しました。この記事では、この調査をもとに、犬の飼育頭数や平均寿命の最新動向、年間・生涯でかかる飼育費用の目安とその内訳を紹介します。あくまで全国調査による平均・目安の数字であり、実際の費用は犬種や体格、住んでいる地域、動物病院の料金体系などによって大きく変わる点をふまえてご覧ください。
令和7年(2025年)全国犬猫飼育実態調査とは
一般社団法人ペットフード協会が毎年実施している大規模調査で、2025年調査は全国5万人を対象に行われ、2025年12月19日に結果が発表されました。犬・猫の飼育頭数や飼育率、飼育費用、飼育のきっかけなど幅広いテーマを毎年時系列で追跡しているのが特徴です。
本記事の数値は、一般社団法人ペットフード協会「令和7年(2025年)全国犬猫飼育実態調査」に基づきます。集計方法や推計式は年によって改定されることがあるため、詳細は協会公式サイトの資料をご確認ください。
犬の飼育頭数は下げ止まり、新たに迎える人の割合は横ばい
2025年の犬の推計飼育頭数は約682万頭(6,820千頭)、世帯飼育率は8.50%でした。ピークだった2013年(871万頭、世帯飼育率12.85%)以降、世帯飼育率はおおむね減少が続いてきましたが、総飼育頭数は2023年684万頭、2024年680万頭、2025年682万頭と、ここ数年は680万頭台で下げ止まりの傾向がみられます。世帯飼育率自体は下がる一方で、1世帯あたりの平均飼育頭数が2025年に1.36頭まで増えてきていることが、総飼育頭数の下げ止まりを支えている形です。
新たに犬を飼い始めた人の数を示す新規飼育頭数は、2025年は45.1万頭(世帯新規飼育率0.63%)で、ここ数年は40万頭台で横ばい傾向が続いています。一方、現在犬を飼っていない人のうち「今後飼いたい」と答えた新規飼育意向率は、2025年は6.7%と、2021年の8.9%からは低下傾向にあります。
犬の平均寿命は14.82歳、体格によって差がある
2025年調査における犬の平均寿命は14.82歳でした。体格別にみると、超小型犬が15.28歳、小型犬が14.59歳、中型・大型犬が13.63歳と、体格が大きいほど平均寿命はやや短くなる傾向がみられます。一緒に暮らせる時間が延びていることは喜ばしい一方、その分だけシニア期のケアや通院にかかる期間も長くなりうるという側面があります。
犬を飼うと年間いくらかかる? 費用の目安
最も気になる費用面について、調査では犬を1頭飼っている人の1か月あたりの支出総額(医療費・フード・グッズなどを含む)を尋ねています。2025年の結果は平均16,030円、中央値12,000円でした。年間に換算すると、平均で約19万2,000円になります。
この支出総額は増加傾向にあり、2021年の月平均13,843円から2025年の16,030円まで、4年間で2,000円以上増えています。内訳をみると、フード代の上昇が支出総額を押し上げる一因になっているようです。市販の主食用ドッグフードの1か月あたり支出額(犬1頭飼育者)は、2021年の3,531円から2025年には4,143円まで増加しました。おやつ用のドッグフードも同様に、2021年の1,577円から2025年は1,810円に増えています。
メモ
費目別の内訳:医療費・トリミング・保険料など
犬を1頭飼っている人を対象に、費目ごとに実際にその費目を利用した人の年間平均支出額をみると、次のような結果になっています(いずれも2025年調査、各費目の利用者ベース)。
| 費目 | 年間平均支出額(利用者ベース) |
|---|---|
| 獣医にかかる医療費 | 60,423円 |
| トリミングなどのケア | 56,121円 |
| 市販の主食用ドッグフード | 49,717円 |
| 犬の保険(ペット保険) | 40,299円 |
| 市販のおやつ用ドッグフード | 21,716円 |
| 市販の犬の雑貨 | 19,684円 |
| 市販のおもちゃ・衣類 | 15,184円 |
これらはそれぞれの費目を実際に利用している飼い主の平均額であり、単純に合計した金額がそのまま「年間の飼育費用」になるわけではない点に注意してください。医療費やトリミング代は、動物病院やサロンの利用頻度によって大きく変わる代表的な費目です。
生涯でかかる費用の目安、体格による違い
1年あたりの平均支出額と平均寿命をもとに算出された犬の生涯必要経費(医療費等含む)は、2025年調査では犬全体で平均278万4,190円でした。体格別にみると、超小型犬が300万2,239円、小型犬が258万2,402円、中型・大型犬が277万5,565円という結果です。超小型犬は寿命が長い分、生涯でみると必ずしも小型犬より費用が抑えられるとは限らない結果になっています。
なぜ飼育費用は上がっている? 背景にあるもの
調査では、現在犬を飼っていない人に「犬を飼わない理由」を複数回答で尋ねており、「世話をするのにお金がかかるから」が27.0%で最も多く挙げられました。これは2021年(21.1%)と比べてスコアが上昇しており、費用への不安が、これから犬を迎えたい人にとって大きなハードルになっていることがうかがえます。
支出面では、主食用ドッグフードをはじめ複数の費目で毎月の支出が年々増えている傾向が示されており、フード価格の上昇が飼育費用全体を押し上げる一因になっていると考えられます。加えて、動物医療の選択肢が広がっていることや、トリミングなどケアサービスの利用が浸透してきていることも、費用の目安が年々上がっている背景として考えられます。
これから犬を迎える人へ
これから犬を迎えることを検討している場合は、フード代やグッズ代といった毎月の固定費だけでなく、動物病院での医療費やトリミング代など、頻度が読みにくい費目も含めて、ある程度余裕をもって家計を見積もっておくと安心です。子犬を迎えるタイミングでペット保険への加入を検討する人が一定数いるのも、通院・入院・手術にかかる高額な医療費に備えるためです。保険の仕組みについては、別記事「犬のペット保険は入るべき?」でくわしく解説しています。
あわせて読みたい
犬のペット保険は入るべき?|加入前に知っておきたい仕組みと選び方の基本
迎える前にそろえておきたい必需品や初日の過ごし方は、以下の記事もあわせて参考にしてください。
あわせて読みたい
子犬を迎える前の準備チェックリスト|そろえる物と初日の過ごし方
すでに犬と暮らしている人へ
すでに犬と暮らしている方にとっても、フード代や医療費の目安が年々上がっている傾向は他人事ではありません。愛犬の年齢が上がるにつれて通院やケアの頻度が増え、支出も変わっていく可能性があります。日頃から家計簿やアプリで犬にかかる支出を記録しておくと、シニア期に差しかかったときの費用の変化にも落ち着いて対応しやすくなります。
よくある質問
犬を飼うと年間いくら必要ですか。
犬の生涯でかかる費用はどれくらいですか。
なぜ飼育費用は年々上がっているのですか。
犬の飼育頭数は減っているのですか。
これから犬を迎える場合、費用面で何を準備しておくべきですか。
まとめ
令和7年(2025年)の全国犬猫飼育実態調査からは、犬の飼育頭数が下げ止まりつつある一方、飼育費用の目安は年々上がっていることが読み取れます。犬1頭を飼う人の年間支出は平均で約19万2,000円、生涯でみると平均約278万円というのが、この調査による現時点の目安です。金額はあくまで全国平均であり、犬種や体格、暮らし方によって変わりますが、これから犬を迎える人にとっても、すでに犬と暮らす人にとっても、費用面を現実的に見積もっておくことは、愛犬と長く安心して暮らしていくための土台になります。
出典・参考
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