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犬用レインコートの選び方|マント・ポンチョ・フルカバーを比較、サイズの測り方と慣らし方

対象の目安: 全ライフステージ

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犬用レインコートの選び方|マント・ポンチョ・フルカバーを比較、サイズの測り方と慣らし方

梅雨が明けても、雨と付き合う季節はまだ終わりません。夏の夕立やゲリラ豪雨、台風、そして秋雨前線。犬用レインコート(カッパ)はそんな日の味方になり得ますが、マント型・ポンチョ型・フルカバー型と種類が多く、サイズ表示も店ごとに違うため、通販では「届いたけれど着せられなかった」が起きやすい買い物でもあります。この記事では雨具そのものの選び方に絞って、必要性の整理からタイプ別比較、素材と防水性能の見方、採寸、慣らし方、洗濯と保管までをまとめます。

そもそもレインコートは必要?

「絶対に必要」と言い切れるものではありません。判断材料として、良い面と気をつけたい面を並べます。

あるとうれしいのは、まず体が濡れる面積が減ることです。全身びしょ濡れになると体温が下がりやすく、子犬・シニア犬・短毛の子はとくに負担がかかります。背中やお腹への泥はねを防げるので帰宅後のケアが短くなり、明るい色や反射材つきなら雨の夕方に目立ちやすい、という利点もあります。

一方で、わんちゃんホンポの記事では、レインコートに使われる素材は伸縮性が乏しいものが多く動きづらい・歩きづらいこと、湿度の高い状況では蒸れて皮膚トラブルの引き金になりうることが指摘されています。獣医師監修のワンクォールの記事でも、覆う部分が広いほど濡れにくい一方、全身を覆うタイプは着圧感が大きく、繊細な子は排泄できなくなることがある、と説明されています。

メモ

つまりレインコートは「着せれば安心」ではなく、覆う面積と着心地のバランスを取る道具です。歩き方がぎこちない、しっぽが下がる、途中で固まって動かない。そんなサインが出たら、タイプかサイズが合っていない可能性を疑ってください。

「今日は休む」も立派な選択

雨の日の散歩には、いつもと違う音やにおいに触れる社会化の側面や、運動不足・ストレス解消の利点があります。獣医師監修の記事でも、雨でも散歩に行くこと自体は犬にとって大きな問題ではないとされています。ただし同時に、肉球がふやけて傷つきやすくなること、体温低下から体調を崩すことがあること、汚れた水に触れることによる感染リスクも挙げられています。雷を伴う荒天やゲリラ豪雨、台風接近時のように人にとっても危険な日は、無理に外へ出ない判断が最善です。

雨の日の散歩のメリット(社会化・運動不足やストレスの解消)とデメリット(肉球がふやけて傷つきやすい・体温低下・汚れた水による感染リスク)、および「覆う部分が広いタイプは着圧感が大きく、繊細な犬は排泄できなくなることもあるため、最初はケープタイプなど覆う面積の狭い雨具から練習するとよい」という考え方は、ワンクォール「雨の日でも犬の散歩は行ったほうがいい?」(獣医師 茂木千恵氏監修)によります。「雨でもお散歩に行くことは犬にとって大きな問題ではない」「帰宅後は全身を拭いて乾かし、ブラッシングをする」という点はアニコム損保「犬との暮らし大百科」(獣医師 長根あかり氏監修)によります(2026年7月確認)。

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タイプ別に比較する

形は大きく5つに分けて考えると整理しやすくなります。覆う面積が広いほど濡れにくく、そのぶん着せにくく動きにくい、という関係が基本です。

タイプ覆う範囲着せやすさ向いている場面気をつけたい点
マント・ケープ型背中から体側面。脚は出るとても高い(頭も脚も通さない)服が初めての子、小雨、短い散歩脚とお腹は濡れる。強風でめくれやすい
ポンチョ型背中とお腹の一部高い(かぶせて留めるだけ)ふだん使い、急な雨、携帯用大雨では脚と下腹部が濡れる
フルカバー(4本足)型胴体+4本の脚低い(脚を4本通す)本降り、泥はねが多い道、長毛種嫌がる子が多い。関節の動きを妨げないサイズ選びが必要
つなぎ・カバーオール型胴体とお腹全面。脚は途中まで中くらいお腹が汚れやすい短足・胴長犬種排泄時に汚れないか、開口部の位置を要確認
透明ポンチョ背中中心(製品による)高い中の様子や首輪・ハーネスを見せたいとき通気しにくい製品もある。夏場は蒸れに注意

ヒント

最初の1着は着せやすさを優先するのが失敗しにくい選び方です。獣医師監修の記事でも、まずはケープタイプなど覆う部分が狭い雨具から練習することがすすめられています。フルカバー型は「慣れた子の2着目」と考えると無理が少なくなります。

短足・胴長の犬種は体高が低く、跳ね返りの水と泥をまともに受けるため、お腹側を守るエプロン型やつなぎ型が向くとされています。脚の長い中型・大型犬では跳ね上がりより降ってくる雨の影響が大きく、マント・ポンチョ型でも実用になりやすい傾向があります。

マント・ポンチョ型は頭や手足を通さず着せられて着脱が簡単だが手足はカバーできない、オーバーオール・フルカバー型は全身を覆えて強い雨に向くが手足を通す必要があり嫌がる犬もいる、エプロンタイプは主にお腹側を保護でき短足犬種に向く、という整理はHEIMの解説によります。服に慣れていない犬にはポンチョ型という使い分けはマイベストの解説によります(2026年7月確認)。

「撥水」「防水」「耐水圧」の違い

商品ページで並ぶ言葉ですが、意味は別物です。

  • 撥水: 生地の表面で水をはじく加工。水を吸って重くなるのを防ぎ、汚れも落としやすくなるが、強い雨や長時間の使用ではいずれしみてくる
  • 防水: 生地そのものが水を通さない状態。裏面にPU(ポリウレタン)などのコーティングやラミネートを施して実現することが多い
  • 耐水圧: どのくらいの水の圧力に耐えられるかを示す数値(mm)。数字が大きいほどしみ通りにくい

ウェザーニュースの解説では、人用の雨具の目安として、小雨・小雪程度なら耐水圧5,000mm以上、スキーやゴルフでは最低10,000mm以上、登山では20,000mm以上が挙げられています。犬用では耐水圧を明記していない製品も多いのですが、書かれている場合はこの物差しで大まかに読み取れます。あわせて見たいのが透湿性で、生地1平方メートルあたり24時間に通す水分量(g)を示し、蒸れ対策には最低5,000g、できれば8,000g程度が目安とされています。防水性だけを高めると内側の湿気が逃げず、犬にとっては「内側から濡れる」状態になります。

耐水圧・透湿性の定義と、耐水圧5,000mm以上/10,000mm以上/20,000mm以上、透湿性5,000g〜8,000gという目安は、ウェザーニュース「雨具選びで知っておきたい『耐水圧』と『透湿性』」に示された人用雨具の基準です。犬用レインコートの表示基準ではないため、性能を読み解くための参考としてご覧ください(2026年7月確認)。

注意

高性能=愛犬に最適とは限りません。密閉性の高い素材ほど熱と湿気がこもります。気温の高い時期は、むしろ薄手で通気するタイプのほうが体に楽なことがあります。散歩中に呼吸が荒くなる、動きが鈍る、帰宅後に体が湿って熱っぽいといった様子があれば、着せる時間と素材を見直してください。

サイズの測り方

サイズ選びでいちばん多い失敗は「体重で選ぶ」ことです。同じ5kgでも細身の子とずんぐりした子では胸囲がまるで違います。柔らかいメジャーで3か所を測りましょう。

  1. 1

    首回りを測る

    首の根元のいちばん太い部分を一周します。首輪をしている位置が目安です。きつく締めず、メジャーが軽く沿う程度で読み取ります。
  2. 2

    胴回り(胸囲)を測る

    立った状態で、前脚の付け根のすぐ後ろ、胴のいちばん太いところを一周します。ここがいちばん重要な数値です。地面と平行にメジャーを回すと正確に測れます。
  3. 3

    着丈(背丈)を測る

    首輪をしている位置(首の付け根)から、しっぽの付け根までの背中側の長さを測ります。伏せた状態だと読み取りやすくなります。
  4. 4

    サイズ表と照らし合わせる

    S/M/Lの表記はブランドごとにまったく違います。必ずその商品ページのサイズ表の実寸と、測った数値を突き合わせてください。

迷ったときは胴回りを最優先します。ここが合わないと、きつくて動けないか、緩くて脱げるかのどちらかになりやすいためです。伸縮性の少ない生地では実測値に2cm程度のゆとりを見込むのが一般的な目安とされ、毛量の多い子はその分も加味します。

首回り(首の根元の太い部分)・胸囲(前脚の付け根の後ろ、胴の一番太いところ)・着丈(首輪の位置からしっぽの付け根まで)という測り方は、ワンクォール「犬の服のサイズの測り方」およびCALULUのサイズガイドによります。胴回りを優先すること、毛量分を加味することもCALULUの案内によります。伸縮性の少ない生地で実測+2cm程度という点はminimeのサイズガイドを参考にした目安で、実際のゆとり量は製品ごとに異なるため各商品のサイズ表に従うのが確実です(2026年7月確認)。

体型別では、胴長犬種は着丈が足りない相談が多いものの、まず胴回りを合わせて着丈は専用サイズや調整機能で補うのが基本です。短足犬種はお腹側までカバーするタイプが向きます。大型犬は生地の面積と重さ、風の抵抗が増えるので、軽さと肩まわりの可動性を重視してください。またオス犬の場合、大きすぎるサイズは排泄のときに前側が汚れる原因になります。

ヒント

通販で買うなら、サイズ交換に対応しているショップだと安心です。犬服は同じ表記でも形が違うため、実物を体に当てて初めて分かることがあります。

選び方の7つの軸

見るところチェックの目安
リード穴(ハーネスホール)背中に穴があると、ハーネスの上から着せてもリードを付けられる
留め具面ファスナーは留めやすく微調整しやすい。ボタンやファスナーは外れにくいが被毛の巻き込みに注意
反射材反射テープやパイピングがあると、暗い雨の日にドライバーから見えやすくなる
フード顔まわりは濡れにくいが、視界と聞こえ方を妨げて嫌がる子も多い。取り外せるタイプが無難
お腹のカバー範囲短足・胴長犬種は跳ね返りが多い。排泄時に汚れない設計かどうかも見る
洗いやすさ・速乾性泥をさっと流せる撥水素材、乾きの早い素材だと連日の雨でも回る
たたみやすさ・重さ散歩バッグに常備できる薄さなら、急な雨に対応できる

メモ

リード穴がある場合はハーネスを着けてからレインコートを重ね、背中の穴から金具を出します。穴がない製品はレインコートの上からハーネスを着ける形になり、コートがずれやすくなることがあります。ふだん使っているハーネスとの相性は購入前に確認しておくと安心です。

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フードは付けたほうがいい?

顔まわりが濡れないのは魅力ですが、犬にとってフードは「視界の端がふさがれ、耳の周りが覆われる」状態です。わんちゃんホンポの記事でも、フードをかぶせると嫌がりやすいと指摘されています。現実的な落としどころは、フードが取り外せる(または背中に折り返しておける)製品を選ぶか、顔まわりの雨は割り切って帰宅後に拭くか、のどちらかです。外耳炎を繰り返しているような場合は、かかりつけの動物病院に相談したうえで判断してください。

反射材と、雨の日の視認性

雨の日と夕暮れは、ドライバーから歩行者が見えにくくなる条件が重なります。群馬県警察の解説によると、夜間に車から歩行者を発見できる距離の目安は、暗い服装で約26m、明るい服装で約38m、反射材を着けている場合は約120m。一方で、時速60kmで走る車が急ブレーキをかけて止まるまでの距離は約44mとされており、発見が遅れることの意味が分かります。

これは人の話ですが、足元を歩く犬はドライバーの視線からさらに低い位置にあり、しぶきや傘で視界が悪い日はなおさら見えにくくなります。反射材つきのレインコート、あるいはリードやハーネスの反射素材を組み合わせると、暗い時間帯の安心材料が一つ増えます。

夜間の発見距離(暗い服装 約26m/明るい服装 約38m/反射材着用 約120m)と、急ブレーキをかけて止まるまでの距離(時速60kmで約44m、時速50kmで約32m)は、群馬県警察「反射材の種類と着用効果」に示された数値です。反射材・ライトの活用は警察庁「反射材・ライト ~薄暮・夜間はつけた光が命を守る~」でも呼びかけられています。いずれも歩行者・自転車利用者向けの数値で、犬を対象にした測定値ではありません(2026年7月確認)。

注意

雨の日は飼い主自身の視界も傘やフードで狭くなります。片手で傘、片手でリードという状態は、犬が急に動いたときに対応しにくくなります。飼い主もレインウェアを着て両手を空けておくほうが、結果として安全です。

タイプ別の商品例

商品名は一般的なカテゴリ名で、特定製品の効果を保証するものではありません。価格・在庫・仕様は変動するため、購入前に必ず最新の商品ページでサイズ表・素材・リード穴の有無を確認してください。

着せやすいポンチョ・マント型レインコート(はじめての1着に)

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着せやすいポンチョ・マント型レインコート(はじめての1着に)

頭も脚も通さず、背中からかぶせて留めるだけのタイプ。服が苦手な子でも受け入れやすく、短い散歩や小雨ならこれで足りることが多いです。面ファスナーで胴回りを微調整できるか、背中にリード穴があるかを確認してください。強風でめくれやすいので、お腹側にベルトがある製品だと安定します。

※価格・在庫は変動します。最新の情報は各販売サイトでご確認ください。

4本足フルカバー型レインコート(本降り・泥はね対策)

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4本足フルカバー型レインコート(本降り・泥はね対策)

脚まで覆うので濡れる面積が減り、帰宅後の足拭きが楽になります。そのぶん脚を4本通す手間があり、着せられるまでに練習が要るタイプ。脚まわりに窮屈さがないか、歩き方が変わらないかを室内で必ず確かめてから外で使ってください。レインコートに慣れた子の2着目に向きます。

※価格・在庫は変動します。最新の情報は各販売サイトでご確認ください。

透明タイプのレインポンチョ(中の様子が見える)

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透明タイプのレインポンチョ(中の様子が見える)

透明・半透明の生地で、首輪やハーネス、被毛の様子が外から見えるタイプ。体の動きを確認しやすいのが利点です。素材によっては通気しにくいものもあるため、気温の高い時期は短時間の使用にとどめ、帰宅後に内側が湿っていないか触って確かめてください。

※価格・在庫は変動します。最新の情報は各販売サイトでご確認ください。

反射材つきレインコート(中型・大型犬/夕方の散歩に)

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反射材つきレインコート(中型・大型犬/夕方の散歩に)

反射テープやパイピングが入っていて、暗い雨の日でも見つけてもらいやすいタイプ。体の大きい子ほど生地の面積と重さが増えるので、軽さと肩まわりの可動性を重視してください。背中のリード穴の位置がふだんのハーネスと合うか、着せる人が背中まで手を回せる構造かも効いてきます。

※価格・在庫は変動します。最新の情報は各販売サイトでご確認ください。

犬用レインブーツは必要?

急いで揃える必要はありません。足先の泥はねは防げますが、嫌がる子がとても多いアイテムです。わんちゃんホンポの解説では、犬の肉球には多くの神経や血管が分布し地面の情報を感じ取る役割があるため、靴で覆われることに抵抗を示すと説明されています。試すなら、においを嗅がせる・触らせるところから始めて1足だけ履かせる、と段階を踏み、極度に嫌がる場合や履かせると歩けなくなる場合は無理をしなくてよい、とも同記事は述べています。多くのご家庭では、レインコートで胴体を守り帰宅後に足を洗って乾かす運用で足ります。ガラス片や熱い路面、災害時の瓦礫といった事情がある場合の選択肢として持っておくくらいが現実的です。

犬が靴を嫌がる理由(肉球に多くの神経や血管が分布し、地面の情報を感じ取る役割がある)、慣らし方、極度に嫌がる場合は無理をしなくてよいという考え方は、わんちゃんホンポ「犬用靴が嫌がられる理由と履かせる方法を解説」によります(2026年7月確認)。

嫌がる子への慣らし方

雨の降っている当日にいきなり着せる。これがいちばん失敗しやすいパターンです。犬にとっては、見慣れない布をかぶせられ、そのまま濡れる場所に連れ出される体験になります。晴れた日の室内で仕込みましょう。

  1. 1

    床に置いて存在に慣らす

    広げて床に置き、自由ににおいを嗅がせます。警戒心の強い子は数日そのまま置いておくだけでも意味があります。近づいたら褒める、が最初の一歩です。
  2. 2

    背中にのせるだけ

    着せずに背中へふわっとのせて数秒。すぐ外しておやつを渡します。「のせられる=いいことが起きる」を積み重ねる段階です。
  3. 3

    留めて数十秒だけ着る

    面ファスナーを留めて10秒、30秒と短く区切ります。固まって動かない子も多いので、名前を呼んで一歩動けたら大いに褒めましょう。
  4. 4

    着たまま室内で遊ぶ

    おやつを転がす、おもちゃで少し遊ぶ。「着ていても楽しいことができる」と分かると動きが自然になります。
  5. 5

    晴れた日に外へ出る

    まずは晴れた日の玄関先から。数分の散歩で問題なく歩けたら、本番の雨の日に進みます。
最初に買った4本足タイプは、着せた瞬間に固まって一歩も動きませんでした。まずマント型で「着る」ことに慣れてもらってから、半年後にもう一度チャレンジしたら普通に歩けるように。順番の問題だったんだと思います。
ポンチョ型から始めた飼い主

注意

嫌がるのを押さえつけて着せるのは逆効果です。「レインコート=嫌なこと」という記憶が定着すると、見せただけで逃げるようになります。1回で完成させようとせず、数週間かけるつもりで進めてください。パニックになる、うなる、噛もうとするといった強い反応が出る場合は、無理をせずドッグトレーナーや動物病院に相談しましょう。

帰宅後のケアと、洗濯・保管

レインコートを着ていても、脚と顔、お腹は濡れます。帰ってからの数分が、皮膚と肉球のトラブルを防ぎます。

雨の日の散歩から帰ったら

  • レインコートを脱がせ、内側が湿っていないか触って確かめる
  • 足先を洗うか拭き、指の間・肉球のあいだの水気までしっかり取る
  • 体をタオルで拭き、必要なら弱風のドライヤーで根元まで乾かす
  • 被毛をブラッシングして、乾き残りがないか確かめる
  • 耳が濡れていたら外側をやさしく拭く(奥まで綿棒を入れない)
  • レインコートは軽くすすいで陰干しし、湿ったまま畳まない

とくに指の間は水気が残りやすく、乾ききらない状態が続くと皮膚のトラブルにつながることがあります。マラセチアは皮膚の常在菌ですが、増えすぎると皮膚炎の原因になり、耳・足・顔・肘や腿の折り目に症状が出やすく、春から夏に発症が多いとされています。しきりに足先を舐める、赤みやべたつき、独特のにおいが続くときは、自己判断でシャンプーを繰り返さず動物病院に相談してください。

マラセチアが皮膚の常在菌であり過剰増殖で皮膚炎を起こすこと、耳・足・顔・肘や腿の折り目に症状が出やすく春から夏に発症が多いこと、治療では基礎疾患の管理とスキンケアが重要で獣医師と相談のうえ方針を決めるべきことは、オリバ犬猫病院の獣医師による解説によります(2026年7月確認)。皮膚の状態は個体差が大きいため、気になる症状は動物病院にご相談ください。

レインコート自体の手入れも大切です。泥は乾かしてから落とすと楽ですが、洗い方は製品に付いている洗濯表示を確認するのが大前提。レインウェアメーカーの案内では、家庭で洗う場合は少量の中性洗剤を使い40℃以下のぬるま湯か水で洗う、すすぎを十分に行い強く絞らない、機能に影響するため柔軟剤・漂白剤・染み抜き剤は使わない、という点が挙げられています。保管は直射日光や車のトランク・物置のような高温多湿の場所を避け、乾かしてからハンガーに吊るすのが基本で、湿ったまま畳むのは避けたいところです。撥水が落ちてきたときは、市販の撥水スプレーやクリーニング店の撥水加工の併用も効果的とされています。

注意

撥水・防水スプレーは、吹き付けるときの霧を吸い込む事故に注意が必要です。日本中毒情報センターは、換気の悪い屋内や車内で使用して細かい霧状の粒子を吸い込む事故が起きており、健康な成人でも入院を必要とした例は少なくないとして、必ず屋外で使う・屋内や車内では使わない・マスクを着用し風下にならない・一度に大量に使わない・周囲に人がいないことを確認する、と呼びかけています。犬は室内に入れてから離れた屋外で吹き付け、完全に乾かしてから着せてください。散歩バッグに常備するレインコートを生乾きのまま入れっぱなしにしないことも大切です。

レインウェアの洗い方(洗濯表示の確認・中性洗剤・40℃以下・強く絞らない・柔軟剤や漂白剤、染み抜き剤を避ける)、保管方法(直射日光や高温多湿を避けて吊るす)、撥水スプレーやクリーニング店の撥水加工の併用は、レインウェアメーカーである前垣のお手入れ案内によります。防水スプレーの吸入事故の状況と予防策は、公益財団法人日本中毒情報センター「防水スプレーを使用中の事故」によります(いずれも人向けの案内。2026年7月確認)。

なお、雨あがりの水たまりや流れの悪い水には感染症の原因になる病原体が含まれることがあります。散歩コースに大きな水たまりが残る場所があるなら、迂回する・飲ませないといった配慮も一緒に考えておきましょう。

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やりがちな失敗

買う前に見直したいポイント

  • 体重表示だけで選び、首回り・胴回り・着丈を測っていない
  • いきなりフルカバー型を選び、着せた瞬間に固まってしまった
  • ハーネスとの相性を見ておらず、リード穴の位置が合わなかった
  • 防水性ばかり重視して、蒸れと熱のこもりを見落とした
  • 雨の日に初めて着せて、レインコートが苦手になってしまった
  • 濡れたまま畳んで保管し、においが取れなくなった

よくある質問

レインコートは必ず必要ですか。
必須ではありません。短い散歩で済む、雨の日は休むという運用なら、なくても暮らせます。ただし濡れる面積を減らせることで、体温低下や泥汚れ、帰宅後に乾かす手間を軽くできるのは確かです。連日雨が続く梅雨や台風の季節に備えて、着られる状態にしておくと選択肢が増えます。
マント型とフルカバー型、どちらを買えばいいですか。
1着目なら着せやすいマント・ポンチョ型が無難です。覆う面積が広いタイプほど濡れにくい一方、着圧感が大きくなり嫌がる子が増えます。獣医師監修の記事でも、まずは覆う部分が狭い雨具から練習することがすすめられています。フルカバー型は、着ることに慣れてからの2着目として考えると失敗しにくいです。
サイズは大きめを買っておけば安心ですか。
おすすめしません。大きすぎると脱げやすく、排泄のときに前側が汚れる原因にもなります。首回り・胴回り・着丈を測り、胴回りを優先して商品ページの実寸表と照らし合わせてください。伸縮性の少ない生地なら実測に2cm程度のゆとりを見込むのが一般的な目安です。
レインブーツも一緒に買ったほうがいいですか。
急がなくて大丈夫です。犬の肉球は地面の情報を感じ取る役割があるため、覆われることを嫌がる子が多いアイテムです。まずはレインコートで胴体を守り、帰宅後に足を洗って乾かす運用で足りることがほとんどです。試す場合はにおいを嗅がせる、1足だけ履かせる、と段階を踏み、極度に嫌がるなら無理をしないでください。
着たまま長時間過ごしても大丈夫ですか。
散歩のあいだだけにとどめ、帰宅したらすぐ脱がせてください。長時間の着用は蒸れて皮膚トラブルの原因になり、犬にとってストレスにもなります。とくに濡れた状態のまま着せ続けるのは避けましょう。
レインコートを見せると逃げてしまいます。
すでに苦手意識ができている可能性があります。いったん着せるのをやめて、床に置いて近くにおやつを置く、背中にのせて数秒で外す、といった小さな段階からやり直してください。焦らず数週間かける前提で進めるのが近道です。雨がひどい日は散歩を休み、室内での引っ張りっこやおやつ探しゲーム、知育トイに切り替えてもかまいません。強い恐怖やパニックが見られる場合は、ドッグトレーナーや動物病院に相談しましょう。

まとめ

犬用レインコートは、雨の日を「絶対に快適にする道具」ではなく、濡れる面積と帰宅後の手間を減らすための道具です。だからこそ、性能の数字よりも先に、愛犬が無理なく着られるかどうかを基準にしたいところです。

順番としては、まず首回り・胴回り・着丈を測り、胴回りを優先してサイズを合わせる。次に着せやすさから逆算してタイプを決める。1着目はマント・ポンチョ型、慣れてきたらフルカバー型という進み方が現実的です。そのうえでリード穴の位置、留め具、反射材、フードの取り外し、洗いやすさを見比べると、使い始めてからの満足度が変わってきます。

そして、買ったあとの数週間が本番です。晴れた日の室内で小さく積み上げていけば、雨の日に「着ようね」と声をかけただけで来てくれる日がやってきます。荒天の日は無理をせず休むという選択肢も持ちながら、愛犬のペースで雨の季節を越えていきましょう。

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出典・参考

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