犬のブラシの選び方|スリッカー・ピン・ラバー・コームを毛質別に比較
対象の目安: 全ライフステージ

「抜け毛がすごいけれど、うちの子にはどのブラシが合うの?」「スリッカー、ピン、ラバー…種類が多くて選べない」——犬のブラッシング用ブラシは形も役割もさまざまで、毛質に合わないものを選ぶと抜け毛が取れなかったり、逆に皮膚を傷つけてしまったりします。大切なのは、その子の被毛タイプに合わせて道具を選び、やさしい力加減で使うことです。この記事では、スリッカー・ピン・ラバー・コーム・アンダーコートツールの特徴を比較し、短毛・長毛・ダブルコート別のおすすめの組み合わせと、皮膚を傷めない使い方を整理します。
まず知っておきたい:ブラッシングの目的とブラシの役割
ブラッシングは、単に見た目を整えるだけの作業ではありません。抜け毛や毛玉・もつれを取り除き、皮膚に空気を通して清潔に保つほか、地肌の血行を促し、ノミやダニ、皮膚の異常を早く見つけるきっかけにもなります。犬とのスキンシップの時間としても大切なケアです。
ただし、犬の皮膚は人の3分の1ほどしかないといわれるほど薄くデリケートです。だからこそ、被毛タイプに合ったブラシを選び、力を入れすぎずに使うことが欠かせません。ブラシは大きく「スリッカーブラシ」「ピンブラシ」「ラバーブラシ(獣毛ブラシ)」「コーム」「アンダーコート除去ツール」に分けられ、それぞれ得意なことが違います。
犬の皮膚が人よりも薄くデリケートであること、ブラッシングに抜け毛除去・毛玉予防・皮膚の健康チェックといった役割があることは、獣医師監修のペットメディアやペット保険各社、製薬会社の解説で共通して紹介されています(アニコム損保/共立製薬 ほか)。適した頻度や道具には犬種・個体差があります。
タイプ別に比較:どのブラシが何に向く?
まずは5タイプの特徴を一覧で見比べてみましょう。「万能に使えるもの」「仕上げ用」「短毛向き」など、役割の違いがつかめると選びやすくなります。
| タイプ | 主な役割 | 向いている毛質 | 特徴・注意点 |
|---|---|---|---|
| スリッカーブラシ | 抜け毛除去・毛玉ほぐし | 長毛・ダブルコート | 万能型。ピンが硬く、強く当てると皮膚を傷めやすい |
| ピンブラシ | 毛流れを整える・仕上げ | 長毛 | もつれ予防と艶出し。人用に近い形 |
| ラバーブラシ | 抜け毛除去・マッサージ | 短毛・スムースコート | 皮膚にやさしい。シャンプー時にも使える |
| コーム(くし) | 仕上げ・毛玉チェック | 全般 | 目周りや耳、仕上げの確認に |
| アンダーコートツール | 換毛期の下毛除去 | ダブルコート | 抜け毛が大量に取れる。使いすぎ・引っ張りすぎ注意 |
ポイントは、1本ですべてをまかなおうとせず、「メインで抜け毛やもつれを取るブラシ」と「仕上げのコーム」を組み合わせることです。特にコームは、ブラッシングの最後に毛を通して、取り残した毛玉やもつれがないかを確認する役割があり、毛質を問わず1本持っておくと安心です。
メモ
スリッカーブラシ:抜け毛・毛玉ほぐしの万能型
スリッカーブラシは、く字に曲がった細い金属ピンが土台に並んだブラシです。抜け毛を取り除いたり、毛玉やもつれをほぐしたりと万能に使え、長毛種やダブルコートの犬に広く向きます。ブラッシングの主役として1本持っておくと便利なタイプです。
一方で、ピンが硬いぶん、力を入れすぎると皮膚を傷つけてしまいます。同じ場所を強くこすり続けると地肌が赤くなる、いわゆる「スリッカー焼け」の原因にもなります。鉛筆を持つように軽く握り、手首の力を抜いて、ブラシの面を皮膚と平行に当てて動かすのがコツです。ソフトタイプとハードタイプがあり、慣れないうちや皮膚が敏感な子には、ピン先に丸い玉が付いた玉付きタイプやソフトタイプが扱いやすいでしょう。使い始める前に、自分の手の甲に当てて痛くないか確かめておくと安心です。
注意
犬用 ソフトスリッカーブラシ(玉付き・小型〜中型犬向け)
広告抜け毛除去と毛玉ほぐしを1本でこなせる万能型。ピン先に玉が付いたタイプやソフトタイプは、皮膚を傷つけにくく、慣れていない飼い主さんでも扱いやすいのが利点です。鉛筆持ちで軽く当てるのが基本。体格に合ったサイズを選び、同じ場所を強くこすらないよう気をつけましょう。
※価格・在庫は変動します。最新の情報は各販売サイトでご確認ください。
ピンブラシ:長毛種の仕上げ・もつれ予防に
ピンブラシは、先の丸い長めのピンが並んだ、人用ヘアブラシに近い形のブラシです。長毛種の毛流れを整え、もつれを予防し、艶を出す仕上げに向いています。刺激がやさしめなので、日常のこまめなブラッシングやスキンシップにも使いやすいタイプです。
ただし、根元にからんだ抜け毛や、できてしまった毛玉をしっかり取り除く力はスリッカーほど強くありません。長毛種では、まずスリッカーで抜け毛やもつれをほぐし、ピンブラシやコームで整える、という順番で組み合わせるのが効果的です。
犬用 ピンブラシ(先丸ピン・長毛種向け)
広告長毛種の毛流れを整え、もつれ予防と艶出しに向く仕上げ用ブラシ。先が丸いピンは刺激がやさしく、日々のスキンシップを兼ねたブラッシングにも使いやすいです。抜け毛や毛玉をしっかり取るのは苦手なので、スリッカーやコームと組み合わせて使うのがおすすめです。
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ラバーブラシ・獣毛ブラシ:短毛・スムースコートに
ラバーブラシは、やわらかいゴムやシリコンの突起が付いたブラシです。チワワや柴犬などの短毛・スムースコートの犬の抜け毛除去に向き、突起がやわらかいので皮膚にやさしく、マッサージ効果も期待できます。水に強い素材のものはシャンプー中に使えるタイプもあり、洗いながら抜け毛を落とせて便利です。
仕上げには、イノシシ毛などの獣毛ブラシを使うと、皮脂を毛全体に行きわたらせて自然な艶が出ます。短毛種はブラシが皮膚に直接当たりやすいため、やわらかいラバー+獣毛ブラシの組み合わせが基本になります。ただしラバーブラシは抜け毛を取る力が高いぶん、同じ場所を何度もこすると必要な毛まで抜いてしまうことがあるので、やさしく短時間で切り上げましょう。
犬用 ラバーブラシ(シリコン・短毛/スムースコート向け)
広告やわらかいゴム突起で短毛種の抜け毛をやさしく除去できるブラシ。マッサージ効果もあり、水に強いタイプはシャンプー時にも活躍します。皮膚にやさしい反面、同じ場所を何度もこすると必要な毛まで取れてしまうことがあるので、やさしく短時間で。獣毛ブラシで仕上げると自然な艶が出ます。
※価格・在庫は変動します。最新の情報は各販売サイトでご確認ください。
コーム:仕上げと毛玉チェックの必需品
コーム(くし)は、金属製の歯が並んだシンプルな道具です。ブラッシングの最後に毛を通して、取り残した毛玉やもつれがないかを確認したり、目周り・耳・足まわりなど細かい部分を整えたりするのに使います。歯の間隔が粗い側と細かい側が一体になった「両目コーム」は、もつれをほぐしてから仕上げる、という使い分けができて便利です。
コームはメインのブラシではありませんが、毛質を問わず「仕上げの確認役」として1本あると重宝します。毛玉を見つけたら、無理に引っ張らず、少しずつほぐすか、ひどい場合はサロンや動物病院に相談しましょう。
犬用 コーム(両目・仕上げ用)
広告ブラッシングの仕上げと毛玉チェックに使う定番アイテム。歯の粗い側と細かい側がある両目タイプは、もつれをほぐしてから毛流れを整えるのに便利です。目周りや耳、足まわりなど細かい部分のケアにも。毛質を問わず1本持っておくと、ブラッシングの仕上がりがぐっと安定します。
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アンダーコート除去ツール:換毛期のダブルコートに
柴犬・コーギー・ポメラニアン・ハスキーなどのダブルコートの犬は、上毛(オーバーコート)の下にやわらかい下毛(アンダーコート)が密に生え、年2回の換毛期には大量の抜け毛が出ます。この下毛を効率よくかき出せるのが、アンダーコート除去ツールです。換毛期に使うと、驚くほどの抜け毛が取れることもあります。
ただし便利なぶん、使いすぎには注意が必要です。同じ場所を何度もかけたり、強く引っ張ったりすると、必要な毛や皮膚を傷めることがあります。毛並みに沿ってやさしく、抜けやすい毛を取る程度にとどめ、換毛期以外は頻度を控えめにしましょう。ダブルコートでも、日常のケアはスリッカーとコームを中心にし、抜け毛が増える時期の補助として使うのがおすすめです。
注意
犬用 アンダーコート除去ツール(換毛期・ダブルコート向け)
広告柴犬やコーギーなどダブルコート犬の、換毛期の下毛をかき出す専用ツール。大量の抜け毛が取れますが、その分使いすぎると必要な毛まで取ってしまうことも。毛並みに沿ってやさしく、換毛期の補助として短時間で使うのがコツです。日常はスリッカーとコームを中心に組み合わせましょう。
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毛質別のおすすめの組み合わせ
ここまでの内容をふまえ、被毛タイプ別のおすすめの組み合わせを整理します。あくまで基本の目安なので、愛犬の毛量や皮膚の状態に合わせて調整してください。
| 毛質・犬種の例 | メインのブラシ | 仕上げ・補助 |
|---|---|---|
| 短毛・スムースコート(チワワ・柴の短毛感覚・パグ等) | ラバーブラシ | 獣毛ブラシ・コーム |
| 長毛(マルチーズ・ヨーキー・シーズー等) | ピンブラシ+スリッカー | コーム |
| ダブルコート(柴・コーギー・ポメ・ハスキー等) | スリッカーブラシ | アンダーコートツール(換毛期)+コーム |
体格に合ったサイズを選ぶことも大切です。小型犬に大きすぎるブラシは扱いにくく、細かい部分に届きません。ヘッドが手に対して大きすぎず、ピンやラバーが体の大きさに合ったものを選びましょう。
ヒント
皮膚を傷つけない使い方の基本
どんなブラシを使う場合でも、共通する使い方のポイントがあります。次の手順を意識すると、皮膚を傷めず、愛犬が嫌がりにくいブラッシングになります。
- 1
まずは短時間・触られることに慣らす
最初から全身を一度にやろうとせず、嫌がらない場所を数十秒だけ。終わったらほめる・おやつをあげるを繰り返し、「ブラッシング=いいこと」と覚えてもらいます。 - 2
鉛筆持ちで軽い力で持つ
スリッカーなどは鉛筆を持つように軽く握ります。ぎゅっと握ると力が入りすぎるので、手首の力を抜いて動かすのがコツです。 - 3
毛並みに沿って根元から毛先へ
逆毛でゴシゴシこすらず、毛の流れに沿ってとかします。長毛や毛玉のできやすい部分は、毛をかき分けて根元から少しずつ。 - 4
毛玉は無理に引っ張らない
できてしまった毛玉は、少しずつほぐすか、ほどけない場合は無理せずサロンや動物病院へ。引っ張ると痛がって、ブラッシング嫌いの原因になります。 - 5
最後にコームで仕上げチェック
仕上げにコームを通して、取り残しやもつれがないか確認します。同時に皮膚の赤みやフケ、しこりがないかもチェックしましょう。
頻度は毛質によって変わります。長毛種はもつれやすいのでできれば毎日、短毛種は2〜3日に1回が目安です。ダブルコートの犬は換毛期に抜け毛が急増するため、その時期は普段より回数を増やすとよいでしょう。ただし同じ場所を何度もこするのは逆効果なので、頻度を上げる一方で1回はやさしく短めにするのがポイントです。
ブラシ選び・使い方のチェック
- 愛犬の毛質(短毛/長毛/ダブルコート)に合ったメインのブラシを選んでいる
- 仕上げ・毛玉チェック用のコームを用意している
- 体格に合ったサイズのブラシを選んでいる
- スリッカーは鉛筆持ちで軽い力、毛並みに沿って使っている
- 毛玉を無理に引っ張らず、皮膚の赤み・かゆみがあれば動物病院に相談している
よくある質問
ブラシは1本あれば十分ですか。それとも複数必要ですか。
スリッカーブラシで皮膚を傷つけないか心配です。
ブラッシングの頻度はどのくらいがいいですか。
ブラッシングをすごく嫌がります。どうすればいいですか。
まとめ
犬のブラシは、スリッカー・ピン・ラバー・コーム・アンダーコートツールで役割が異なります。スリッカーは抜け毛と毛玉ほぐしの万能型、ピンは長毛の仕上げ、ラバーは短毛の抜け毛とマッサージ、コームは仕上げと毛玉チェック、アンダーコートツールは換毛期のダブルコート向けです。選ぶときは、短毛=ラバー+コーム、長毛=ピン+スリッカー+コーム、ダブルコート=スリッカー+アンダーコートツール+コームを軸に、体格に合ったサイズを選びましょう。
そして道具以上に大切なのが、使い方です。犬の皮膚は薄いので、鉛筆持ちで軽い力、毛並みに沿って根元から毛先へ、毛玉は無理に引っ張らない、が基本です。嫌がる子は短時間から慣らし、おやつやほめ言葉と組み合わせましょう。ブラッシングは皮膚の異常に気づくチャンスでもあります。赤み・かゆみ・フケ・しこりなどが見られるときは、家庭でのケアを続けるだけでなく、早めに動物病院で診てもらうと安心です。
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