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犬用おやつの選び方|量の目安・タイプ別比較・安全な与え方

対象の目安: 全ライフステージ

ミナトグッズ・運動・シニア担当
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犬用おやつの選び方|量の目安・タイプ別比較・安全な与え方

おやつは、しつけのご褒美として、留守番のお供として、そして何よりコミュニケーションの道具として、犬との暮らしを豊かにしてくれます。一方で売り場には無数の商品が並び、「どれを選べばいいのか」「どれくらいあげていいのか」で迷いがちです。ポイントは、おやつが法令上も栄養上も主食ではない「間食」だと理解したうえで、量の目安を守り、用途と体格に合ったタイプを選ぶこと。この記事では、量の目安、タイプ別の特徴と用途、表示や原材料の見方、硬さ・大きさによる事故のリスクを整理します。

おやつは「主食」ではなく「間食」

日本で売られている犬用フードは、ペットフード公正取引協議会の公正競争規約により、目的別に「総合栄養食」「間食」「その他の目的食」に分けられています。毎日の主食になるのは総合栄養食で、これと新鮮な水があれば、その成長段階に必要な栄養をとれる設計です。

一方おやつは「間食」に当たり、ごほうびやコミュニケーションを目的とするフードです。栄養バランスを担うものではないため、間食には「主食の栄養バランスに支障を与えないための給与限度量」を表示することが決められています。パッケージの限度量は、メーカーが「これ以上は主食のバランスを崩します」と示した数字だと考えると分かりやすいです。

量の目安は「1日の総カロリーの10〜20%以内」

おやつの量は、1日に必要なカロリーのおよそ10%までを目安とする考え方が広く紹介されています。獣医師監修の解説では10%程度までという「10%ルール」が示され、別の獣医師監修の解説では、主食は1日のカロリー必要量の80%以上からとり、おやつやトッピングは多くても20%以内とされています。

1日に必要なエネルギー量(DER)は、安静時のエネルギー要求量(RER)にライフステージ係数をかけて求めます。RERは「体重(kg)を3乗し、ルートを2回押して、70をかける」と電卓で計算でき、係数は避妊・去勢済みの成犬で1.6、未実施の成犬で1.8、7歳以上(避妊去勢済み)で1.2などが目安とされます。係数1.6で計算すると次のようになります。

体重1日の必要カロリーの目安おやつ10%ならおやつ20%なら
3kg約255kcal約25kcal約50kcal
5kg約375kcal約37kcal約75kcal
10kg約630kcal約63kcal約125kcal
20kg約1,060kcal約105kcal約210kcal
30kg約1,435kcal約145kcal約285kcal

あくまで計算上の目安で、実際の必要量は体質・運動量・季節・体型で変わります。それでも、小型犬ほど「たった数粒」で上限に届くことは分かります。5kgの犬の37kcalは、ささみジャーキー数本やボーロ十数粒でいっぱいになる量です。

メモ

大切なのは、おやつを足したぶん主食を減らすこと。おやつを10%与えるならフードは90%に調整します。「フードはそのままでおやつを追加」を続けると、少量でもじわじわ体重が増えていきます。

目的別区分と間食の給与限度量表示、主食80%以上・おやつは20%以内という目安はペットフード公正取引協議会とアニコム損保(獣医師監修)、必要カロリーの計算方法と10%までという目安はワンクォール(カインズ・獣医師監修)の解説を参照しました。適正量は体格や活動量により異なります。

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タイプ別の特徴と用途

おやつは形状・水分量・硬さによって、得意な場面が分かれます。

タイプ特徴向いている用途注意点
乾燥肉ジャーキー(ささみ・砂肝など)香りが強く嗜好性が高い。ちぎって調整しやすいご褒美全般、食いつきを上げたいときカロリーは高め。太い塊は丸呑みに注意
焼き菓子(ボーロ・クッキー)口の中で砕けやすく、小粒で与えやすい子犬のはじめてのおやつ、少量のご褒美穀物・糖分を含むものが多い。1粒のカロリーを確認
デンタルガム噛むことで歯垢を落としやすくする形状の製品がある歯みがきの補助、噛みたい欲求の発散硬すぎるものは歯の破折リスク。丸呑みにも注意
フリーズドライ(肉・レバー・野菜)素材そのままで軽く、崩して小さくできるトレーニングのご褒美、トッピング割れて粉になりやすい。嗜好性が強すぎることも
半生(ソフト)タイプやわらかく、細かくちぎりやすい連続したご褒美、シニアや歯が弱い子水分が多くカビやすい。開封後は密閉し早めに使い切る
ペースト・とろみ・犬用ミルクやスープ舐めて食べる。知育トイに詰められる留守番、知育トイ、食欲が落ちた時の補助与えすぎに気づきにくい
野菜・果物系(さつまいも・かぼちゃ等)素材の甘みで嗜好性がある。食物繊維を含むおやつのカロリーを抑えたいとき糖質は少なくない。犬に与えてはいけない野菜・果物もある

1種類でまかなおうとせず、用途ごとに使い分けるほうが量も安全性もコントロールしやすくなります。なお、いつものドライフードを数粒取り分けてご褒美にする方法もあり、カロリー計算が簡単で栄養バランスも崩れないため、報酬をたくさん使う時期には現実的な選択肢です。

用途別の選び分け

  • しつけのご褒美: 「小さい・低カロリー・すぐ飲み込める」が条件。噛むのに時間がかかると褒めるタイミングと報酬が結びつきません。爪の先ほどにちぎれる半生やフリーズドライを
  • 留守番・知育トイ: 逆に「時間をかけて楽しめるもの」を。中が空洞のおもちゃにペーストやふやかしたフードを詰めると、舐めて取り出す作業に集中できます
  • シニア・歯が弱い子: 半生タイプやふやかせるもの、ペースト状のものを。硬いジャーキーやガムは、噛めずに丸呑みするか、無理に噛んで歯を痛めるかになりがちです
  • デンタルケア: 歯垢を落としやすい形状のガムは補助にはなりますが、歯みがきの代わりにはなりません。可能な範囲で歯ブラシのケアを続けるのが基本です

なお、目の届かない留守中に硬いガムや骨状のおやつを置いていくのは避けてください。

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硬さ・大きさと、事故のリスク

犬の歯は本来やわらかい肉を引き裂くための構造で、非常に硬いものを強く噛み続けることには向いていません。牛皮ガム、アキレス腱、鹿の角、ひづめ、骨といった硬いおやつやおもちゃは、歯が欠ける・割れる(破折)の原因になり得ると獣医師監修の記事でも指摘されています。

もうひとつが、丸呑みによる食道や腸の詰まりです。動物病院の症例紹介では、牛皮ガム、犬用ジャーキー、牛骨のおやつ、デンタルボーンなどが食道異物の原因に挙げられ、唾液を吸って膨らむもの、表面がベタつくもの、角張って引っかかりやすいもの、慌てて飲み込める大きさのものが詰まりやすいと説明されています。

注意

硬すぎるおやつ(ひづめ・骨・鹿の角・硬いガムなど)は歯が欠ける・折れる原因になることがあり、折れて歯の神経が露出した状態は痛みを伴い早期の処置が必要になる場合があります。また、飲み込める大きさのかたまりは、のどや食道に詰まって窒息したり、腸で詰まって腸閉塞を起こしたりする危険があります。

  • 硬いおやつは「爪で少しへこむ」程度を目安にし、叩いて硬い音がするものは避ける
  • 与えっぱなしにせず、必ず見ていられる時間に与える
  • 小さくなってきたら、飲み込む前に取り上げる
  • 早食い・丸呑みの傾向がある子には、ちぎって少しずつ渡す

急に苦しそうにする、よだれが止まらない、えずくのに何も出ないといった様子があれば、すぐ動物病院へ連絡してください。

硬いおやつによる歯の破折リスクと与える際の注意点はいぬのきもちWEB MAGAZINE(いぬのきもち獣医師相談室監修)、おやつによる食道異物の実例と詰まりやすい特徴はあいむ動物病院西船橋の解説を参照しました。

表示と原材料の見方

犬猫用のペットフードは、2009年6月1日施行の「愛がん動物用飼料の安全性の確保に関する法律」(ペットフード安全法・環境省と農林水産省の共管)の対象です。ペットの健康に悪影響を及ぼすフードの製造・輸入・販売は禁止され、パッケージには次の5項目の日本語表示が義務づけられています。

  1. 名称(犬用であることが分かるように)
  2. 賞味期限
  3. 原材料名(添加物を含め原則すべて記載)
  4. 原産国名(最終加工工程を完了した国)
  5. 事業者の氏名または名称および住所(製造業者・輸入業者・販売業者の別も)

原材料名は使用量の多い順に記載するのが望ましいとされ、多くの商品がその順です。冒頭に何が来ているかを見れば、そのおやつの正体はおおよそ分かります。添加物は酸化防止剤のように品質保持に必要なものもあり「添加物=悪」と決めつける必要はありませんが、犬は色で食べ物を選ぶわけではないため、見た目のための着色料はメリットが乏しいと言えます。「無添加」の表記も何が無添加かは商品ごとに違うので、表のうたい文句より裏の原材料名を読むほうが確実です。

ペットフード安全法の概要と対象は環境省、必要表示事項の5項目と原材料名の記載についてはペットフード公正取引協議会の解説を参照しました。

アレルギーと、与えてはいけない食材

食物アレルギーが疑われる子では、おやつが盲点になりがちです。フードを慎重に選んでいても、おやつやデンタルガム、味つきのサプリメントに原因のたんぱく源が入っていれば意味がなくなります。たんぱく源が1種類だけの「単一タンパク源」で、原材料の項目数が少ないものが扱いやすく、これまで食べたことのないたんぱく源(白身魚、鹿肉、馬肉など)を選ぶ考え方もあります。

ヒント

動物病院の指示で除去食試験(食物アレルギーの原因を探る試験)を行っている期間は、指定されたフード以外を与えないのが原則です。おやつやデンタルガムだけ別のものを続けると結果が判断できません。「おやつだけなら」は避け、かかりつけの獣医師と方針を決めてから使ってください。

手作りおやつや人の食べ物のおすそ分けでは、犬に有害な食材が混ざらないよう注意を。玉ねぎ・ねぎ類、チョコレート、ぶどう・レーズン、キシリトールを含む食品などは、少量でも中毒を起こすことがあります。

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タイプ別の選び方の例

切り口別の選び方の例です。特定商品の効果を断定するものではありません。価格や原材料は変わるため、購入時は各販売サイトで最新の表示をご確認ください。

しつけのご褒美向け(小粒・低カロリー)

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しつけのご褒美向け(小粒・低カロリー)

褒めた瞬間にサッと渡せて、すぐ飲み込める小粒タイプ。1回の練習で何度も報酬を出すので、1粒のカロリーが小さいものほど扱いやすくなります。

※価格・在庫は変動します。最新の情報は各販売サイトでご確認ください。

国産・無添加の乾燥ささみジャーキー

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国産・無添加の乾燥ささみジャーキー

原材料が「鶏ささみ」だけといったシンプルな表記のものは、何を食べさせているかを把握しやすいのが利点。カロリーは低くないので本数は先に決めておきましょう。

※価格・在庫は変動します。最新の情報は各販売サイトでご確認ください。

デンタルケアもできるガム

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デンタルケアもできるガム

噛むことで歯垢を落としやすくする形状の製品が各社から出ています。体格表示に合ったサイズを守り、硬すぎないものを。小さくなったら取り上げてください。

※価格・在庫は変動します。最新の情報は各販売サイトでご確認ください。

知育トイに詰められるペースト・とろみタイプ

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知育トイに詰められるペースト・とろみタイプ

中が空洞のおもちゃに詰めれば、舐めて取り出す時間そのものが遊びに。凍らせると長持ちします。与えすぎに気づきにくいので、1本のカロリーを確認して本数を決めておきましょう。

※価格・在庫は変動します。最新の情報は各販売サイトでご確認ください。

シニア・歯が弱い子向けのやわらかいおやつ

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シニア・歯が弱い子向けのやわらかいおやつ

噛む力が落ちてきた子には、指で簡単にちぎれる半生タイプやふやかせるものを。傷みやすいので開封後は密閉して冷蔵し、早めに使い切りましょう。

※価格・在庫は変動します。最新の情報は各販売サイトでご確認ください。

アレルギー配慮の単一タンパク(魚など)

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アレルギー配慮の単一タンパク(魚など)

たんぱく源が1種類だけで、原材料がシンプルなおやつ。鶏や牛でかゆみが出やすい子には白身魚などが候補に。除去食の進め方は自己判断せず獣医師と相談を。

※価格・在庫は変動します。最新の情報は各販売サイトでご確認ください。

「少しだけ」のつもりが積み重なって、健康診断で体重を指摘されました。おやつを上限カロリーで計算し直し、ご褒美はフードの取り分けに変えたら、それだけで体重が戻ってきました。特別なおやつは週末だけ、と決めたら本人もむしろ喜んでいます。
小型犬と暮らす飼い主

与え方のコツと保存

  1. 1

    1日の上限を決めてから袋を開ける

    必要カロリーの10%(多くても20%)を計算し、その量を小皿に取り分けておくと与えすぎを防げます。
  2. 2

    そのぶん主食を減らす

    家族が複数いる家庭では「誰がいつ何をあげたか」を共有すると、二重にあげる事故が減ります。
  3. 3

    小さくちぎって渡す

    丸ごと渡すより量を抑えられ、丸呑みの事故も減らせます。「回数」で満足してもらう感覚です。
  4. 4

    新しいものは少量から試す

    下痢・軟便やかゆみが出ないか、1〜2日ようすを見てから通常量へ移ります。

おやつは開封後に品質が落ちやすく、とくに水分の多い半生タイプは酸化よりカビに注意が必要とされます。夏場は、空気を抜いて密閉する・車内や窓際に放置しない・半生は冷蔵して早めに使い切る・大袋より小分け包装を選ぶ、を意識しておくと安心です。賞味期限は未開封での目安と考えてください。

犬用おやつ選びのチェックリスト

  • パッケージに「間食」の区分と給与限度量の表示があるか
  • 1粒・1本あたりのカロリーが分かり、1日の10〜20%以内に収まるか
  • 原材料名の冒頭に来る材料は何か。項目数はシンプルか
  • 着色料など、犬にとって必要性の乏しい添加物が入っていないか
  • その子の口と体格に合うサイズか。硬すぎないか(ひづめ・骨・鹿の角などは避ける)
  • アレルギーが心配なら単一タンパク源か
  • 小分け包装など、開封後に使い切れる形か

よくある質問

おやつは1日にどれくらいまで与えていいですか。
1日に必要なカロリーのおよそ10%まで、多くても20%以内を目安とする考え方が広く紹介されています。たとえば必要カロリーが400kcalの犬なら40〜80kcalが目安です。おやつを与えたぶんは主食のフードを減らして総量を調整してください。適正なカロリーは体格や活動量、体型によって変わるため、健康診断の際にかかりつけの獣医師に確認するのが確実です。
おやつは毎日あげなくても大丈夫ですか。
おやつは栄養面で必須のものではありません。総合栄養食と水がとれていれば、健康維持に必要な栄養は満たせる設計になっています。おやつの価値は、しつけの報酬やコミュニケーション、退屈の解消にあります。毎日でなくても問題はなく、体重が気になる時期はいつものフードを取り分けてご褒美にする方法も有効です。
硬いおやつは歯にいいと聞きましたが本当ですか。
硬ければ硬いほど良い、というわけではありません。犬の歯はやわらかい肉を引き裂く構造で、非常に硬いものを噛み続けることには向いておらず、ひづめ・骨・鹿の角・硬いガムなどは歯が欠ける・折れる原因になり得ると指摘されています。噛むタイプを使うなら硬すぎないものを選び、見ていられるときに短時間だけにして、歯みがきの補助と位置づけるのが安全です。
人間の食べ物をおやつ代わりにあげてもいいですか。
おすすめしません。人の食べ物は犬にとって塩分や脂質が多すぎることが多く、玉ねぎ・ねぎ類、チョコレート、ぶどう・レーズン、キシリトールを含む食品などは中毒を起こす危険があります。野菜や果物でも犬に適さないものがあるため、基本は犬用として作られたおやつを選んでください。

まとめ

犬用おやつ選びは、「おやつは主食ではなく間食」と位置づけるところから始まります。量は1日に必要なカロリーのおよそ10%まで、多くても20%以内を目安にし、与えたぶんは主食のフードを減らします。小型犬ほど少量で上限に達するので、1粒あたりのカロリーが分かる商品は管理が楽です。

タイプは用途で選び分けます。ご褒美は小さく低カロリーですぐ飲み込めるもの、留守番や知育トイには時間をかけて楽しめるペーストやとろみタイプ、シニアや歯が弱い子にはやわらかいものが向きます。安全面では硬さと大きさが最大のポイントで、ひづめ・骨・鹿の角・硬いガムは歯の破折につながり得ますし、飲み込める大きさのかたまりは食道や腸の詰まりを招くことがあります。必ず見ていられるときに与え、小さくなったら取り上げてください。おやつは義務ではなく楽しみです。量と安全を押さえたうえで、愛犬とのコミュニケーションの時間として気持ちよく使っていきましょう。気になる変化があれば早めに動物病院へ相談を。

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